トラッピング 印刷では、インクのズレに配慮してデザインする
紙にデザインを印刷をするとき。
巨大な印刷機などでは、一色ごとにインクを塗っていき、別々の色同士が重なり合って、複雑な色合いを織りなします。
インクをセットする順番は私の知識不足で知らないのですが、例えば桃色、水色、黄色、黒の順にインクをセットしたとします。
1つ目に、桃色のインクをつけるとします。
2つ目に、水色のインクをつけるとします。
完全にピタリと、桃色と水色のインクを重ね合わせる事は困難でして、付着位置は僅かにズレが生じます。
その際、それぞれのインクが境界に合わせてピタリと隣り合っていたら、どこにも塗りのないスキマ部分がができる可能性があります。
その対策として、ズレてもスキマができないように、事前にデザインデータ上で工夫をしておきます。
ほんの少しだけ色を重ねる。するとズレても隙間ができにくくなります。
このズレ対策の処置を「トラッピング」と呼びます。
トラッピング処理は印刷所の人が施してくれます(全てのネット印刷や、すべての印刷所がやっているかは不明)。
そのため、デザインデータにデザイナーがトラッピングを施すことは稀かもしれません(わたしの場合は)。
とはいえ、知識を持っておくことに越したことはないでしょう。
印刷に耐えうる配色を配慮したデザインを考えられるようになるからです。