文字の大きさ。デザインで便利な単位「級(きゅう)」と「歯(は)」
ワードやエクセルを使っていると、文字の大きさがポイントで設定されています。
デザインソフトの「Illustrator(イラストレーター)」「Photoshop(フォトショップ)」などでも、単位はポイントです。
文字の単位「級」
文字サイズの単位には「級(きゅう)」と呼ばれるものがあります(「Q」とも書きます)。
印刷のデザインをするときは、ポイントも使われますが、級も使います。
級を使うと何がいいのか。
日本では距離やサイズなどは、ミリメートルやセンチメートルで計算されます。
紙のサイズでいえば、A4用紙は210×297mmです。
級は1Qで0.25mm。
4Qで1cmとなります。
単位がミリメートルとなるので計算がしやすく、デザインを整えやすくなります。
たとえば、A4の横が210mm。
文字サイズが40級ですと、1文字の大きさが10mm。
すると1行につき、21文字が入る計算となります。
といったように計算がしやすく、印刷物のデザインを制作する上で便利な単位となっています。
行間の単位「歯」
次の行までの長さを「歯(は)」という単位で表します(「H」とも書きます)。
歯は、Q数(きゅうすう)と同じで、1H=0.25mmです。
数値が同じなので分かりやすく、計算もしやすいです。
歯が60H(行間20H)で、次の行までの距離が15mmだとします。
文字サイズが40Qで、1文字の大きさが10mm。
すると1行と、その次の行の間のスペース(行間)は、5mmとなります。
級と歯の計算例
次に縦幅の計算例を記載します。
【文字サイズ40Q・60H(行間20H)・4行の文章の場合】
4行の文字の縦幅
40Q + 4行 = 160Q
160Q × 0.25mm = 40mm
4行の行間
(60H – 40Q) × (4行 – 1行) = 20H × 3行
(20H × 0.25mm) × 3行 = 15mm
全体の高さ
40mm(文字4行) + 15mm(行間) = 55mm
という計算ができます。
まとめ
1級(Q) = 1歯(H) = 0.25mm
用紙のサイズや文章量に合わせて「文字の大きさ」「1行の文字数」「行数」を調整します。
そうすることで、レイアウトが整います。
レイアウトを整えるために便利な単位が「級」「歯」となります。