花の写真 色補正の解説

花の写真 色補正の解説

いつかの散歩中の写真。
一眼レフにて、ふと撮影しました。

補正前

こちらの写真。
パーツごとに切り分けた感想と、補正点に関する私見を述べます。

色味の感想

燦々と陽が差し、写真のコントラストが高いです。
ビタミンカラーの花が映えます。

右上の花は影の部分が抜けすぎて、もう少し濃淡がほしいところ。
反対に、左上の花は影が落ちすぎているように感じます。

花全体の色調を均一化したいところです(均一化が正解とは限りません)。

奥まった葉の影が落ちすぎている印象です。

シャドウ部分は黒つぶれ(真っ黒)ギリギリ。
しかし、それが花の明るさを引き立てる結果になっています。

色補正

修正点と手順

色をどのように調整するか、修正点と手順を判断します。

記事のはじめの写真は、色補正をしていません。
調整するとしたら、葉を中心に変化をつけたいところ。

以下、補正手順の一例です。

  1. 葉。強い影を抑える。
  2. 葉。全体を緑緑しく。
  3. 葉。全体調整。
  4. 花。濃淡の均一化。

1.葉の影を抑える

黒つぶれしかけた葉を、明るくします。

葉の細部が見えるようになり、写真の情報量が増えます。
鑑賞の楽しさも増える。かも?しれません。

黒い葉を明るく
葉を全体的に明るく

2.葉全体を緑緑しく

葉全体に緑緑しさを出すために、グリーンを強くします。
もしくは、レッドを抑えます。

葉がビビットになり、健康的で華やかな印象になりました。

葉を鮮やかに

3.葉の全体調整

(「3」は補正中に気が付きました)

葉が暗いので、花が映えるという話をしました。
明暗が対比構造になっていたわけです。

そこで葉全体の明度を下げて、花を引き立てます。
「1」で暗い葉のディテールを出しつつ、対比構造をよみがえらせました。

葉の明度を下げる

4.花。濃淡の均一化

主に左上の花の影が落ちすぎているように感じました。
周囲から浮いているため、視線が左に集中する気がします。

ということから、濃淡を周囲の色調に寄せました。

左上の花を明るく

ちなみに、左上の花が目立っていた理由は以下のページで説明しています。

総括

葉のディテールを出す事で、鑑賞できる領域が広がりました。
ですが花の引き立て度合いでは、補正前の写真に軍配が上がります。

全体のバランスを重視するか、花を主役として際立たせるか。
どう見せたいかで、色補正の方向性も決まるでしょう。

色補正の変遷(GIFアニメ)
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