スプレッドシートで見積書を作ろう 番外編 〜プリントしても綺麗な表組みづくり〜

デザインで書類などを作る場合、上下左右のスペースが均等に空いていると綺麗な書類に見えます。
スプレッドシートで印刷時のことを考えて綺麗めな表を作ろうとしたのですが、セル幅の指定が曖昧だったため、上下左右のスペースを綺麗に空けるにはどうしたらいいか考えてみました。

テストした結果、ある程度は調整できるようになりましたので、今回のテーマとさせていただきました。

目標

A4サイズで、上下左右のスペースを均等に10mmずつ空けてみる。

説明

A4サイズは、短辺210mm × 長辺297mmとなっています。

mmで計算ができると、綺麗な表を作れそうです。
ところがスプレッドシートでは、セルの長さをcmやmmで表現できませんでした(たぶん)。
px(ピクセル)が基準になっています。

試しに左右と上下で、黒塗りのセルを引き伸ばして、A4サイズ内に何pxまで収まるのか確認しました。
そこから計算を始め、1㎠の正方形のセルを作り、ブロック状に配置する方法を考えてみました。

手順

短辺の確認

A4短辺=210mmかつ792pxでした。
以下は確認した方法です。

まずはセルを横に引き伸ばします。

A1セルの上にある「A列」を右クリック。「単一列のサイズを変更」を選ぶ。

数値を792と入力(これがpx数)。

横幅がA4サイズになりました。

印刷設定

印刷設定」の画面から、792pxがA4サイズいっぱいに広がっているのか確認をします。

印刷時の余白を確認します。
Windows:Ctrl+P
Mac:command+P

スケール

幅に合わせる」から「標準(100%)」に変更。
(横幅が調整されて、px数が把握できないため)

これでpx数の確認ができるようになりました。

「余白」の設定

余白」を「標準」から「カスタム数値」に変更。

上下左右に「1cm」と入力します。
余白の範囲が点線で表示されます。

791pxだと、ギリギリ塗りつぶしきれていないことが分かります。
そこから792px=A4横幅210mmだと判断しました。

縦幅の確認

つづいて縦幅もpx数を確認します。
A1セルの左側「1の行」を右クリック。「単一行のサイズを変更」を選ぶ。

数値を「1122」と入力。

印刷設定を確認。
上側にスペースが空いてしまっています。

印刷形式」「配置」「垂直」を「」から「中央」に変更します。

(全体画面では下側に気持ち隙間が開いていますが)拡大したときに隙間が埋まったので、1122pxをA4縦幅297mmと判断しました。

(1121pxだと、拡大しても隙間が見えます)

短辺(列数)の計算

縦長A4を想定し、計算しました。

1cmのpx数
729px ÷ 21cm ≒ 37.7cm

セルで小数点は使えなかったため、約1cmを37pxとしました。

37px × 21列(21cm)= 777px
792px – 777px = 15px
15px ÷ 37px ≒ 0.4(cm)

短辺210mmよりも、約0.4cm短いことになります(短辺209.6mm)。
それなりに誤差が出ますが、計算のしやすさが生まれます。

1列 ≒ 1cm
21列 ≒ A4短辺
なので、A4の左右に余白を1cmずつ付けたいなら、19列にするだけでいいからです。

長辺(行数)の計算

縦幅はセルの行数や、セル内のテキストの行数によってコロコロと変わりそうです。
そのため、雰囲気で左右の余白と合わせた方が柔軟な気がします。

でも、ひとまず計算はしておきます。
A判の比率は白銀比なので、1:√2 ≒ 1:1.414。
短辺を軸に考えると、
792px × 1.414 ≒ 約1119px

印刷設定で縦幅のpx数を確認したら1122pxでしたので、計算は間違えてはなさそうです。
長辺も誤差が出ますが、短辺に合わせ「1cm ≒ 37px」とし、以下の計算をしました。

1119px(長辺)÷ 37px(約1cm)≒ 30.2(行数)
(A4長辺は297mmなので、1セルの幅は10.0mmよりも、ちょっとだけ短いことが分かります)

セル数

1セル = 約1㎠(37 × 37px)
横21列 × 縦30行
として、表を組むことが可能になりました。

ところが印刷設定で確認したところ、横が21列で収まらず、20列になってしまいました。

余白の大きさに合わせて随時、微調整するのが良さそうです。
今回の場合は、37px → 36pxに調整することで、21列が収まるようになりました。

なので最終的なセルのサイズは、短辺36px(横幅) × 長辺37px(縦幅)としました。
(余白を取っても上下と左右のバランスが良かったです)

ということで、セルの行列数は、19列(横)× 28行(縦)となりました。

まとめ

A4縦長・余白10mm(上下左右)の場合

  • スプレッドシートのセル幅:792(横)× 1122px(縦)
  • 横(列)のセル数:19(A〜S列)
  • 縦(行)のセル数:28(1〜28行)
  • 約1㎠セルのサイズ:36px(横) × 37px(縦)

となります。

これで、プリントを視野に入れた綺麗な表組みが可能になります。
(最後、色変更にて〆)

リンク

https://rin5graphic.com/blog/estimate-google-spreadsheets-1
https://rin5graphic.com/blog/estimate-google-spreadsheets-2
https://rin5graphic.com/blog/google-spreadsheets-print-layout/

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