チラシのゴールとは?(私見)
チラシの効果とは?
SNSやホームページ等のWeb関係では、訪問者の人数が測定できます。
ところが、チラシ等の紙媒体の広告物では「効果が分からない」「意味がない」「いまはWebの時代だ」というお話を耳にします。
そういった世間の声があるものの。
少し前にチラシを作った方から、ひとつのご報告を受け取りました。
「チラシの効果が出ています」と。
測定結果を見せていただき、喜ばしかったものです。
では効果とはなんだったのか?
その方が仰るのは「HPの特定ページへのアクセスが増えた」という点です。
チラシを配った枚数に対し、なかなかの割合でHPを見ていただいていることが分かりました。
(チラシもある程度は効果測定が可能です)
効果が出たことは何よりでしたが、見方を変えると「効果が出ていない」とも考えられます。
反対に効果が出ていないのに「効果覿面」と表すこともできます。
一体どういうことでしょうか?
それは「ゴールをどこに設定するか」「チラシで何ができるか」によって、変わってくるということです。
目的によって視点が変わるため、手放しで喜ぶだけではなく冷静さも保たなければいけません。
目に見える効果(直接的)
例えば「新規の電話がかかってきた」「お問い合わせをもらった」を、ゴールと考えてみてもよいかもしれません。
「予約が入った」をゴールと呼ぶのかもしれません。
「売上が立つ」ことがゴールかもしれません。
「契約が取れたら」ゴールかも?
費用対効果を何とするかで、秤に乗せるものが変わってくるでしょう。
「HPへのアクセス」の場合は直接的かつ間接的なアクションという感覚ですが、数値が見える分、手応えは感じ取れそうです。
水面下での効果(間接的)
一方では体感できないものの、水面下で発揮する効果もあります。
「認知を広げる」
まずは知ってもらうことをゴールとする。
ゴールまではいかないとしても「パス回しで敵陣まで攻める」「ゴールに近づく」といったところでしょうか。
すぐにアクションがあるわけではないけれども、頭の隅っこに置いてもらう。
興味はあるけれども、今は不要。という段階です。
チラシを撒いた方からすると、チラシを受け取った方がどう感じているかを把握しようがないため「効果が出ていない」と捉えてしまいます。
短期決着・近々の売上「即売」を求めていたならば「うまくいかなかった」となります。
しかしながら認知してもらうことで、潜在的なニーズ(見込み客)が新たに生まれたのではないでしょうか?
捉えようによれば「効果あり」と見れます。
今回お声がけいただいた方からは、制作の打ち合わせ時に「仕事で可能なこと・不可能なことを伝えたい」という要望がありました。
対して「HPへのアクセス数」が増えたことで、以下のことが分かりました。
「配布数に対し、それなりの割合の方がHPを見た(興味を持っていただけた)」
「伝えたいことを伝えられた」
認知されて、潜在的な見込み客が増えた状態です。
アクセス数が増えたことは良いこと?
「HPへのアクセス」は直接的かつ間接的なアクションと言いました。
「認知」に重きを置けば直接的(ゴール)。「即売」を主目的とするなら間接的なサポート(パス回し)とも読み取れます。
「即売」のためには、チラシを配った直後に、必要としている人がそのチラシを受け取り、なおかつ興味を抱き、連絡をかけて、購入する。
というゴールまでのハードル越えが必要となります。
飛び越えるための計算は「(今まさに必要とする人 / 配った枚数)=ゴール率」といったところでしょうか?
この場合「今は不要」「次、連絡してみよう」といった人たちはカウントされていません。
Webでもありえますが、印刷媒体ではより潜在ニーズに対しての数値が読み取りにくく、不透明に感じます。
指針をしっかり
チラシの内容に興味を抱き、HPを見ていただけたのは大変喜ばしいことです。
とはいえ「何がゴールなのか」「本当にこれで良かったのか」「もっと良い方法があったのではないか」。
冷静に判断し、より良い結果を求めていきたいところです。