デザインセンスがない?

ご相談者様の中には、デザインのセンスがないと恐縮される方がいらっしゃいます。

ですが、果たしてデザインにセンスは必要なのか?
答えはNO(向き不向きの感情は、ひとまず隅っこへ)。

「センス」という言葉には、元より勘所が良く「デザイン力」を備えているという含みを感じます。
ところが「デザイン力」というのは制作の経験値であり、知識や技術の積み重ね「知見」です。
そして「知見」が集積すると、ある程度の美感は「言語化」できます。
「言語化」が可能ということは、「論理的」であるとも捉えられます。

つまりは、言葉にできる数々の「ロジック(論理)」こそが“センス”の正体です。
(+論理を実際に形に起こすための経験値)

私はそう思い込んでいます。
ではなぜ、そう思い込めるか?

デザイン会社では、私(デザイナー)のデザインを、上司(ディレクター)がチェックします。
「どこが悪くて」「どう直すと」「どのように良くなるか」を、赤ペン指導されます。
私はデザインの修正後にビフォーアフターを眺め、「確かに」と頷くのです。

「確かに」を長く繰り返すうちに、着眼点が刷り込まれます。
デザイン力は、実務で磨かれるのです。

だからこそ、デザインにセンスは不要と思い込めるのです。

デザインができるということは、ひとつの専門的な分野に情熱と時間を注ぎ込んだ。
というだけなんですね。

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