動画のコラージュを、静止したデザインに落とし込む
動画制作では、コラージュという技法があります。
美術や写真にもコラージュはありますが、表題通り「動画のコラージュ」を軸にお話を展開します。
コラージュ(動画)とは
2つの映像シーンを続けて流し、前後で関連したストーリーであるかのように勘違いさせる技法です。
例えば、A.「ごますりした手」と、B.「おにぎり」の映像を、続けて流します。
すると、「おにぎりを握る映像」のように見えてきます。
実際には「ごますり」の映像の次に、「おにぎり」の映像が流れているだけで、お互いに関連性はありません。
ですが映像を繋ぐことで、AとBを紐づけて意味を捉え直します。
これが動画におけるコラージュです。
デザインへの落とし込み
動画のコラージュを、静止したデザインの分野に持ち込みます。
AとBは、写真やイラストに置き換えます。
前例に合わせますと、A.「三角むすびのイラスト」に、B.「手の甲のイラスト」を被せれば、おにぎりを握っているように見せられそうです。
またグラフィックデザイン用の例として、次のようなものを考えました。
例)走る少年
「走る少年」のイラストを用意します。少年がAです。
少年の隣に、B.「野球ボール」の画像を置きます。
するとたちまち「野球少年」の出来上がりです。
Bを「サッカーボール」のイラストに変更します。
「野球少年」は、たちどころに「サッカー小僧」に生まれ変わりました。
さらにBを、「陸上トラック」の写真に切り替えます。
すると、「短距離走者」のように見えてきそうです。
まとめ
動画と違い、グラフィックデザインでは連続した時間の概念はありません。
(時間の表現は可能です。ヒストリー・時間割・目次・箇条書き・マンガのコマ割りといった方法が挙げられます)
ところが「ABの掛け合わせで関連性を持たせる」点などは似ていて、静止媒体にも応用が利きます。
動画のコラージュを意識することで、「デザイン制作の意図」や「素材選びの基準」は、より明確になりそうです。