予算と提案
予算をお伝えいただけると嬉しい
打ち合わせ時にクライアントの予算感をうまく引き出せず「提案が難しい」と感じる時があります。
はじめにしっかりとお聞きしたいところですが、なかなかご回答を引き出せなかったり、製作中の追加要望による新規見積りが必要になるようなケースもあります。
広告費を抑えたいのか、値下げを所望されているのか、デザインのご依頼が初めてなのか、低予算なのか。
皆様、どのような心持ちで、お見積りを希望されているのでしょうか?
予算をお伝えいただけたら、なるべく予算内で良い提案ができるようにと考えてはおります。
ところがどうにも、予算感をお聞きするというのは難しいものです。
制作料金について
「おいくらですか?」
仕事を頼まれている時、よく聞かれるフレーズかと思われます。
制作物ごとに基準を設けてはいるものの、様々な要因で料金が変わったりします。
そのため、一様に値段は伝えづらいものがあります。
会社案内
例えば会社案内。
ページ数・紙質・サイズなどで印刷の料金は大きく変わってきます。
撮影や取材費なども発生するかもしれません。
予算感によって、提案できるボリュームが変わります。
チラシ
例えばチラシ。
制作料とは別に、印刷や配布のことを考える必要があります。
予算によってはチラシは作れても、配布するための予算を組んでいなかった。
ということもありえます。
データ提供
また別のケースでは「要所で自分で増刷したいのでデータがほしい」とおっしゃる方がいます。
データの中には、購入した写真やイラスト・デザイナーのプライベートデータを流用して制作することがあります。
デザイナーのプライベートデータをプレゼントすると、別件での流用がしにくくなります。
購入した物になりますと、著作権など気をつけなければいけないことが増えてしまいます。
などの理由から、データのお渡しをお断りしたり、別途データ提供料を見積もらせていただくことがあります。
付加価値
ほかにも値段を伝えにくい点として「付加価値を伝えられるか」といったところがあります。
制作だけではなく、デザイナーに気になる点を相談したりアイデアを聞いたりできるなど、制作以外のメリットもあります。
上記では「長年の経験値や、時間とお金をかけて学んだ知識の提供」が付加価値と言えます。
まとめ
以上のように、諸々を含めて見積りは変動します。
そのため予算はしっかりと把握しておきたく、はじめにお伝えいただける方は大変ありがたいです。
またスムーズに予算が決まることは、クライアントにとっても良いことではないでしょうか。
デザイナーは経費を鑑みて、なるべく良い提案ができるように考えられますし、その後の制作にあたっての展開が想像しやすくなるからです。
予算や提案内容、作業内容をうまく調整するのは、デザイナーのヒアリング如何かもしれません。
クライアントの中にはデザインの予算感が分からないという方もいらっしゃるかもしれませんが、ゴールを見据えた情報共有が果たせるように努力していかなければならないところです。