トラッピング 色に隙間ができないようにする処理 イメージ

トラッピング 色に隙間ができないようにする処理 イメージ

印刷デザインの際、4色のインクの掛け合わせで色を表現します。
それぞれの色がズレると、インクがのっていないスキマ部分ができるかもしれません。

スキマができないような処理を施すことを「トラッピング」と呼びます。

サンプル

試しにサンプルで画像を用意しました。
こちらにトラッピングをかけていきます。

色別にデータを確認

CMYK(シーエムワイケー)といって、基本4色のインクを使います。
(C:水色/M:桃色/Y:黄色/K:黒)

それぞれの色で塗られた範囲を確認してみましょう。

水色

スイカの皮部分に水色が付着しています。
皮は、水色と黄色の掛け合わせで緑色に見えています。

点線は色が重なる範囲

桃色

スイカの果肉は桃色です。
また、アイス(イチゴとしておきます)の赤色は、黄色と桃色の掛け合わせで赤く見えます。

黄色

スイカの皮は水色、アイスの部分は、桃色との掛け合わせです。

黒色

スイカの種の部分。
種の部分だけ桃色を除くと、シンプルな黒色。
桃色(または別の色)を掛け合わせると、くっきりと濃い黒色に仕上がります。

順番にインクを刷る

インクを1色ずつ刷ります(色のせ順の決め方は、筆者は知りません)。

オフセット印刷機と呼ばれるような、巨大なマシンでの印刷イメージ

インクがズレる

4色のインクを、ピタリと全て同位置に一致させるのは困難です。
僅かにズレは発生します。
これを「版(はん)ズレ」と呼びます。

Mインクだけズレたと仮定。スイカの皮と果肉の間に隙間発生

トラッピング

インクがズレても隙間ができにくいように、トラッピング処理を施します。
隣り合う色の片方を、少しだけ内側または外側に重ねて配置することで対処します。
(トラッピングのかけ方におかしな部分があるかもしれませんが、ご容赦ください。雰囲気だけでも掴んでいただけたら幸いです)

完成

完成イメージはこちら。

皆様が手に取るパッケージのアレやコレも、目を凝らせば色の重なりが見えてくることでしょう。

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